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2009.01.20
国際財務報告基準(IFRS)の動向と日本の課題について
2009年1月20日に日本公認会計士協会にて、下記のパネルディスカッションが開かれました。その概要をご紹介いたします。

テーマ:国際財務報告基準(IFRS)の動向と日本の課題について

パネリスト:三井氏(金融庁総務企画局企業開示課長)、島崎氏(住友商事代表取締役)
       西川氏(企業会計基準委員会委員長)、山崎氏(日本公認会計士協会副会長)

1.国際的な会計基準の統一化を巡る動向

  2009年1月現在、EU諸国を含め世界の約100カ国以上でIFRSを採用予定となっております。その中でも注目される点としては、2008年11月に米国におけるロードマップ最終案が公表されたことです。米国のロードマップ案によると、2011年にIFRS適応のマイルストーン達成状況を評価することを前提に、2014年以降段階的にIFRSの強制適用を予定しております。
  その中で、日本の対応としては、2007年8月の国際会計基準審議会(以下、IASB)と企業会計基準委員会(以下、ASBJ)の東京合意に基づき、IFRSと日本基準とのコンバージェンスを随時実施しております。その結果、2008年12月に欧州委員会が、日本の会計基準はIFRSと同等であるとの評価を行いました。
  しかし、IFRSがグローバル・スタンダードとなりつつある現状化において、日本としてもIFRSの採用を逃れることは出来ない状況であると考えられます。
その中で、金融庁としては、米国がIFRSを強制適用するタイミング(2014年~2016年)が日本としてもIFRSを適用することになるタイミングの一つの目安ではないかと想定しているようです。なお、経団連の立場としては、適用にあたっては最低でも、3年程度の準備期間は必須であると考えているようであり、早急な日本におけるロードマップ案の公表を求めているという現状です。

 

2.日本における今後の課題について

(1)個別財務諸表の対応について
 IFRSの採用を決定するにあたり、その対象となる範囲について連結財務諸表のみとするのか、若しくは個別財務諸表まで含めるのかという議論があります。
現状としては、経団連やASBJ、日本公認会計士協会は共通して連結財務諸表のみの適用を支持しております。根拠としては、個別財務諸表まで含めることになると税法(課税所得の算定)や会社法(配当可能利益の算定)との調整という課題が浮上すること、国際的な比較の観点からは連結財務諸表中心の開示でも問題ないことが挙げられております。

(2)導入方法について
 今後IFRSを採用することを決定した場合、どのような導入過程を採用するのかという議論があります。
  これについて各関連団体は、共通して当面の間は任意適用とすべきであるという見解を有しております。背景としては、上場企業の中にも早急に体制を整えることが出来る企業から、対応に時間を要する企業と様々であることから、早急に体制を整えることが出来る企業の任意適用を認めることにより、日本国内におけるケーススタディとすることが出来るということがあるようです。
(3)言語の問題について
 IFRSは当然英語で記載されておりますので、日本語に翻訳する必要があります。現状では、ASBJが翻訳作業を進めているようですが、最終的には翻訳版に対するIASBからの承認を受けることを目標としているようです。 

(4)教育について
 現状、日本にIFRSに精通した人材が不足していることが問題として認識されております。これは、実務家のみならず、評価する立場にある監査人にも同様に言える問題点と考えられております。
  これについては、日本公認会計士協会による継続的な研修や、翻訳版の作成を受けての解説テキストの作成が求められているところではあります。
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